奥歯の寿命を縮めるオープンバイト(1)
歯列不正が原因で歯磨きがしづらく、虫歯になりやすくなってしまうということは以前にもご紹介しましたが、オープンバイト(開咬)は虫歯になりやすいという以外に、かみ合わせの負担により、歯の寿命を極端に縮めてしまう可能性があるのです。
オープンバイトの場合、奥歯だけで咬合し、前歯が全く接触しない状態となります。
噛みあわせのすべての負担を奥歯で吸収することになるため、奥歯は常にストレスを抱えた状態になります。
特に、奥歯は歯ぎしりなどの側方にかかる力に弱いという性質があります。
通常は、歯ぎしりをする際、犬歯誘導と言って、犬歯のあたりで歯ぎしりをするようになるのですが、オープンバイトの方の場合、それができないため、歯ぎしりを奥歯ですることになります。
「普段歯ぎしりなんてしていないし関係ない」
と思われるかもしれませんが、就寝時に歯ぎしりをしているという方は多くいらっしゃいます。(自覚のあるかたは2割程度と言われています。)
特に、就寝時は無意識のため、意識があるときでは考えられないような強い力がかかります。
実はこれはオープンバイトに関わらず、きちんと前歯が噛んでいる場合でも、犬歯以外で歯ぎしりをしているとその歯には大きな負担になっている可能性がありますので、気になる方は試しに鏡を見ながら歯を大きく歯ぎしりさせるようにしてみてください。
「奥歯の寿命を縮めるオープンバイト(2)」で、この歯ぎしりの負担がどのように奥歯の寿命を縮めて行ってしまうのかご説明します。
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